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読書三昧の日々

映画・おじいさんと草原の小学校

2011/08/16
映画&ドラマ 2
 
2010年イギリス
原題 The First Grador

リーフパンフレットの写真から受ける印象は
おじいさんと先生と子供達の楽しい学校生活
しかし内容は全く違うもので本当に重苦しいものでした
 
 
84歳の小学生がアフリカのケニアにいたという実話の映画化
 
キマニ・ナンガ・マルゲ、1920年生まれ
 
イギリスの植民地、ケニアで1940~50年代に独立闘争の中心だった武装ゲリラ「マウマウ」
マウマウのメンバーだったマルゲはイギリス軍に捕まり目の前で妻と二人の子供を銃殺される
そして長い長い収容所暮らし
収容所での想像を絶する虐待にも拷問にも決して信念を曲げなかったマルゲ
彼らマウマウの活動がやがてケニアに独立をもたらす
しかし、建国の英雄だったはずのマルゲは老人となった今、非常に貧しい暮らしをしている
マルゲの手元にある大統領府から届いた一通の手紙
その手紙を自分の力で読みたい、と願うマルゲは84歳にして小学校へ通い読み書きを学ぶ決心をする
 
 
子供だけでも文具や机が足りないくらいの小学校に老人を入学させる必要などないという意見が大勢の中
マルゲの強い意志を感じ取ったジェーン先生(ナオミ・ハリス)は自分の判断で入学を認める
 
 
小学生の持ち物はノートが一冊と消しゴム付きの鉛筆が一本
机も椅子も不足しており床で学ぶ子もいます
しかし、皆、ジェーン先生の言葉をひとつも聞き漏らすまいと一生懸命です
私達日本人は、なんと恵まれていることか
教育を受ける機会を与えられていることを当然とし、あろうことか放棄する子供もいます
学べることのありがたさに大人も子供も早く気づくべきです

 
学校で楽しそうに子供達と踊り歌い学ぶマルゲも家に帰ると恐ろしいマウマウ時代の記憶が甦ります
薄暗い家の中でじっと一点を見つめるマルゲの表情に、彼の心と身体の深い深い傷が窺えます
 
 
独立から40年以上経過しても強く残る部族間の対立
過去は永遠に消えないと言う部族主義者
過去から学ぶべきだというマルゲ
教育がもたらすであろう明るい未来を願わずにはいられない作品でした
 
 
将来は獣医になりたいといっていたマルゲさんは映画の完成をみることなく2009年癌のため亡くなったそうです

 
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Comments 2

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こに

No title

完熟とまとさん

エンドロールにマルゲさんご自身の写真も出てきましたが、笑顔の素敵な優しそうなおじいさんでした
中東やアフリカでは白人国家に押し付けられた形の部族主義の名残がいまだに影響を与えているんですね
戦後教育のおかげでここまで発展してきた日本ですが、今のままでは明るいとはいえない未来が待っていそうで心配です

2011/08/18 (Thu) 13:33

完熟とまと

No title

マルゲさん、実在の人物だったのですか?
84歳の向学心、驚きます。(@_@;)
強い信念を持つことの偉大さを教えられますね。
根深い部族間の対立は、日本人にはなかなか理解できないものかもしれませんが・・。
学べることの有難さに、気づかないといけませんね。(*^^)v

2011/08/18 (Thu) 12:24