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読書三昧の日々

伊井直行「濁った濁流にかかる橋」

2011/04/11
伊井直行 0
 
講談社文芸文庫
2007年7月 第1刷発行
解説・笙野頼子
365頁

氾濫を繰り返す川に作られた堤防
川はますます氾濫を繰り返すようになり川幅は100倍にもなり濁流となる
濁流によって分断された町
その右岸と左岸をつなぐ唯一の橋と人々の人生を綴った9つの物語
それぞれの時間や人間関係が緩やかにリンクしています
毎日朝夕大渋滞を起こす橋
交通事故や橋から人が落ちるなど日常茶飯事
行政の都合で抜本的な対策も取られず無闇矢鱈に手を加えられるだけの橋
祖先、血統、水の起源、格差社会、災害などをモチーフに語られる物語
それで、結局何の話だったのか、などと考えず伊井さんの世界にどっぷりと浸かればそれでよいのではないでしょうか
 
この小説にでてくるような町や橋
あちこちにあるような気がします
 
 
 
 
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