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読書三昧の日々

吉村明「死顔」

2009/02/06
吉村昭 4

5篇の短篇
2006年7月に膵臓癌で亡くなった吉村さんの遺作小説集で、いずれも『死』がテーマです


延命治療を拒んで死を迎えること、それはある種の自然死とも言えるが、自然死であることに変わりはない。


遺族の方々が、病気の家人に充分な医療を受けさせてあげられなかったのが悔やまれる。または充分な医療を受けさせてあげたので悔いは無い、と言われるのは、遺族が自分達を納得させ家人の死を乗り越え生きていく為に必要なステップなのだと思います。
別の見方をすれば死に逝く家人より、自分達に重きを置いた考えなのではないでしょうか。
病気で苦しむ家人を見て涙が零れるのは自らも病に苦しみ死に至るのを想像するからだと思います。
人は、そうやって知人・家族の死を受け容れて生きていくのではないでしょうか。

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Comments 4

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こに

No title

bookloverさん、こんにちは!
吉村さんは「死」をテーマにしたものも多いかと思いますが、これは特に遺稿となったもので、正にストレートに「死」に向きあっている作品ですね。これを読んだのは、2年前、肉親が手術を受けた頃で、その辺りについて、ちょっと考えた時期でした。手にする本って、その時の自分の心境に大いに影響されますよね。

2009/02/11 (Wed) 15:25

booklover

No title

吉村昭さんのは、歴史物と通俗小説的なものとあると思っていましたが、こんな重たいテーマのものもあるのですね。高見順の詩集『死の淵にて』を思い出しました。死を真正面から扱ったものはなかなか読むのに勇気が要ります、やはり目を向けずに生きて行きたい気持ちがあって。

2009/02/09 (Mon) 22:56

こに

No title

アー君さん
こんにちは!
「ららのいた夏」は未読です。読みます! 初川上健一さんは「翼はいつまでも」でした。川上さんのは質の良い小説だと思います。

2009/02/07 (Sat) 13:14

アー君

No title

こにさん。こんばんわ!コメントありがとうございます。
川上健一さんは僕も好きな作家さんです。なかなか書いてくれませんね!最初に読んだのが『ららのいた夏』かな?天真爛漫の「らら」が最近やたらと多いマラソン小説の元になっているような気がします。

2009/02/06 (Fri) 22:39
こに
Admin: こに
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