小川洋子「やさしい訴え」
文春文庫
2004年10月 第1刷
2006年8月 第6刷
解説・青柳いずみこ
280頁
2004年10月 第1刷
2006年8月 第6刷
解説・青柳いずみこ
280頁
珍しく恋愛感情が前面に出ている作品です
夫には愛人がいる
夫は酒がはいると暴力をふるう
夫と別居して母の所有する別荘に移り住むことにした瑠璃子
夫は酒がはいると暴力をふるう
夫と別居して母の所有する別荘に移り住むことにした瑠璃子
森の中で、チェンバロを製作する新田、新田の手伝いをする薫に出会う
将来を嘱望されたピアニストだった新田
ある時から突然他人の前では全く指が動かなくなってしまいピアニストの道を諦め妻とも離婚
森に隠ってチェンバロ作りを始める
ある時から突然他人の前では全く指が動かなくなってしまいピアニストの道を諦め妻とも離婚
森に隠ってチェンバロ作りを始める
結婚間近だった恋人を刺殺された薫
犯人は恋人が付き合っていた女性だった
犯人は恋人が付き合っていた女性だった
心に深い傷を持った3人の「三角関係」を中心に話が進みます
瑠璃子がどう訴えようが新田が愛しているのは薫でありチェンバロを介して深く繋がっている二人に割り込むことは出来ない
瑠璃子の深い嫉妬や苦しみには非常に共感を覚えました
その感情が客観的に美しい文章で表現されています
ありきたりな書き方をすれば三角関係の泥沼状態になりそうなところをギリギリ押しとどめている、とでも言いましょうか
瑠璃子の深い嫉妬や苦しみには非常に共感を覚えました
その感情が客観的に美しい文章で表現されています
ありきたりな書き方をすれば三角関係の泥沼状態になりそうなところをギリギリ押しとどめている、とでも言いましょうか
瑠璃子は夫と正式に離婚した後、新田と薫にも別れを告げ、実家に戻ります
彼女は一人の女性として、またプロのカリグラファーとして自立した道を歩むことになるのでしょうか
そうあって欲しい、と思いました
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