fc2ブログ
読書三昧の日々

車谷長吉「赤目四十八瀧心中未遂」

2011/01/24
か行の作家 2
 
文春文庫
2001年2月 第1刷
2007年7月 第12刷
解説・川本三郎
272頁
 
寺島しのぶさん主演の映画を思い出される方のほうが多いかもしれません

32歳でサラリーマン生活を辞め、友人との交流も断ち、町から町へ流れ歩き、尼ヶ崎にやってきた男
男の仕事は、雇い主にあてがわれたアパートで、ひたすら牛や豚の臓物を串に刺すこと
同じアパートに暮らす社会の底辺に生きる人間たち
 
主人公の男が、いくら身を落としたといっても、所詮はただの観察者に過ぎないことを尼ヶ崎のアパートで暮らす人間たちは見抜いています
男も、堕落していく自分を自覚しながらも、自分はいつかはここから出て行く人間であることが解っているのです
ですが
アパートの住人の一人、兄の作った借金の肩代わりに身を売られることになったアヤちゃんに「ウチを連れて逃げて!」と言われ赤目四十八滝に向かうことになります
初めてアヤちゃんを見た時から心惹かれていた男はアヤちゃんの願いを聞き入れ一緒に町を出て片道だけの電車に乗ります
 
哀しい恋愛小説です
と同時に
作者は
これでもかッ、これでもかッ、と人間の本性を掘り下げていきます
迫力があります
 
軽い小説に慣れた頭をガツンとやられた、という感じです
 
 

 
関連記事
スポンサーサイト



Comments 2

There are no comments yet.

こに

No title

すてさん

コメントありがとうございます
車谷さんは本当にキツイですね
その中でも本作は読みやすいほうになるとは思いますが…
映画は、寺島しのぶさん以外誰が演じるのか?というくらいピッタリでした

2011/01/26 (Wed) 14:28

miffy_toe

No title

初めまして。コメントとトラバありがとうございました。
この作品は、はらはらしながら読みました。
面白かったです。映画を観ていないので、観たくなりました。

2011/01/25 (Tue) 23:00