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読書三昧の日々

千早茜「男ともだち」

2023/09/08
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#読書#本#本レビュー#千早茜#男ともだち#文藝春


文藝春秋
2014年5月 第1刷発行
2014年6月 第3刷発行
237頁

京都在住
30歳目前のイラストレーター・神名葵
関係の冷めた恋人・彰人と同棲しながら、身勝手な愛人・真司との逢瀬を重ねています
仕事は順調ですが、本当に描きたいものを見失っているところに大学時代の先輩だったハセオから電話がかかってきて、7年ぶりに再会
ハセオの闖入により停滞していた神名の生活に変化が訪れます

登場人物全員、自分の周囲にはいないタイプで物語に入り込めなかったかといえばそうでもなく、スイスイ読めました
恋人と同棲し、若い医師と不倫を続け、男女の関係ではないハセオの腕枕で眠る神名
身勝手で好感度ゼロ
不愉快な人間なのですが、慣れてくると30歳を前にした女性が、仕事で悩み落ち込み、やがて持ち直していく様子にそっと応援している自分がいました
神名、大ピンチ!な時に守ってくれるのは男ともだちのハセオ
ハセオはこれまでもこれからも、ずっと男ともだちでいてくれるのでしょう
そういう存在がいるのは羨ましいです

彰人が部屋を出て行き、真司と別れ、精力的に仕事に取り組む神名
最後に新しい恋人登場
恋人は必要ですけど…少し呆れちゃいました

千早さん初読
図書館に予約中の直木賞受賞作「しろがねの葉」がいつになったら回ってくるのかわからないので、とりあえず書架にあった本書を読んでみました
読みやすかったし、これまで読んだ作家さんの誰とも似通ったところが無いのが新鮮でした
「しろがねの葉」を読める日が楽しみです

20230511男ともだちs


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