fc2ブログ
読書三昧の日々

平野啓一郎「ある男」

2022/02/26
は行の作家 0
#読書#平野啓一郎#ある男#文春文庫


文春文庫
2021年9月 第1刷
369頁

弁護士の城戸はかつて離婚調停で担当した里枝から奇妙な相談を受けます
彼女は離婚成立後、子どもを連れ故郷に戻り大祐と再婚
女の子を授かり幸せに暮らしていましたが夫が仕事中に命を落としてしまいます
実家とは疎遠になっていた大祐ですが連絡を取ると実兄がやってきます
しかし、兄はこの男は大祐ではない、全くの別人だと言います

大祐として生きていた「ある男」は一体誰だったのでしょう
何故、別人として生きていたのでしょう
城戸は、大祐の正体を追う中で戸籍交換という商売を知り、様々な人物と出会うことで、自らのアイデンティティについても深く考えるようになります
ミステリーやサスペンスの要素を絡めつつ描かれる「愛するということ」
出自は何であれ今目の前にいる人を愛して生きること、それだけではいけないのでしょうか

思っていた以上に奥の深い作品でした
読み終えてから「序」を読み直しました
一度目はさらりと流しましたが、二度目で上手い!と思いました
平野啓一郎さん、小説は初読
映画「マチネの終わりに」は観ました
原作も読んでみようと思います

「ある男」
2022年映画公開とのこと
観たいです

      20220104ある男s

関連記事
スポンサーサイト



Comments 0

There are no comments yet.