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読書三昧の日々

熊谷達也「翼に息吹を」

2021/12/01
熊谷達也 0
#読書#熊谷達也#翼に息吹を#角川文庫#特攻


角川文庫
2014年 7月 初版発行
解説・戸高一成 特攻、行く者と、送る者の間
329頁

舞台は、米軍が沖縄に上陸し、日本が勝利を望むことなど夢の彼方に消え去っていた昭和20年(1945年)の5月から終戦までの鹿児島の陸軍特攻基地知覧
主人公である特攻機の整備員・須崎の目線で終戦間近の数か月が描かれます

埃と油にまみれ不眠不休で働く毎日
ある朝、万全の整備を施したはずの特攻機が帰還してきます
搭乗員は機体の不調だと言い張りますが…
己の誇りをかけた仕事が仲間の死を導く現実に苦悩する須崎
敗戦を前に彼が成し得ようとした仕事とは?

同じく熊谷さんの作品で特攻隊伏龍を描いた「群青に静め」や先日映画を観た特攻隊回天を描いた「出口のない海」
どれも悲しくやるせない思いが残るばかりです
特攻というものは壊滅的な戦況の中にあってやむを得ず特別な攻撃として実施されたのではなく、日露戦争の頃には既にその思想があり、太平洋戦争でも計画的に準備されていたものなのだそうです
狂気です

須崎がトイレで特攻兵の亡霊を見る件があるのですが、以前映画かドラマで似た場面を見た記憶があります
何だったか…

爽やかな印象のタイトルに反して非常に重苦しい内容でした
戦争に意味も理由もありません

       20210910翼に息吹をs


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