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読書三昧の日々

おうち映画(海外)を5本

2021/04/06
映画&ドラマ 2
#映画 #洋画
「時の面影」
原題 THE DIG
2021年 イギリス
【Netflix】

イギリスの有名な遺跡サットン・フーの発掘を巡る実話を題材に描かれるヒューマンドラマです

第二次大戦が迫るイギリス・サフォーク州
未亡人のエディス(キャリー・マリガン)は所有する土地にある墳丘墓を発掘するため経験豊富なアマチュア考古学者バジル(レイフ・ファインズ)を雇います
やがて彼らは予想していたより遥かに古い時代の歴史的遺産を発見しますが、バジルがアマチュアであったためアカデミーから認められず彼の功績は歴史から消されてしまうのでした

発掘を手伝うペギー(リリー・ジェイムズ)は有能であるにもかかわらず女性というだけで対等に扱われません
エディスに対しても土地の所有者なのでそれなり敬意は払われますがやはり下に見られています
当時の権威主義を前面に出し、真に有能である人々の功績を我が物にしてしまう理不尽さには腹が立って仕方がありませんでした
近年になってようやく真実が明らかになり大英博物館の展示コーナーにエディスとバジルの名前が加わったとのことです

こういった“真実”は世の中にごまんとあるのでしょうね
20210209時の面影





「マイ・マザー」
原題 J’AI TUE MA MERE
英題 I KILLD MY MOTHER
2009年 カナダ
【Amazon Prime Video】

グザビエ・ドラン監督が弱冠19歳で自ら主演、初監督を務めた半自伝的作品
情緒不安定な母親との不和に苦悩する少年が愛情と嫌悪感の狭間で葛藤する姿を描きます

カナダ・ケベック州の町に暮らす17歳のユベール(グザビエ・ドラン)は口やかましく趣味の悪い母親(アンヌ・ドルヴァル)が受け入れられず、幼い頃は大好きだった彼女への憎しみは募るばかり
自分でもどうしようもない苛立ちに苛まれます

母親と息子
双方の言い分も分からなくはないですが、これは相性が悪いとしかいえないと思いました
ユベールの担任教師が彼の状況を把握するも口出しできない立場にあったのが残念
恋人(同性愛者)からも甘えるなと言われ八方塞がり状態でよく爆発しなかったものだと思います
母親に心の病があるのは明らかで早いうちに離れて暮らしたほうがお互いのためなのだろうけど難しいところかなぁ
ユベールの場合は父親不在というのがまた辛い…

そんな現実に耐えながらひとつ階段を上がったユベールを讃えたくなりました
20210209マイマザー




「オートマタ」
原題 AUTOMATA
2014年 スペイン、ブルガリア、アメリカ、カナダ
【Amazon Prime Video】

人工知能と人類の未来や共存をテーマに描いた近未来SFスリラー

太陽風の増加により地球の砂漠化が進み、人類が存亡の危機に瀕している2044年
「生命体に危害を加えてはいけない」「自身で修理・修繕をしてはいけない」というルールが組み込まれた人工知能搭載ロボット“オートマタ”が人間に代わる労働力として必要不可欠になっていました
しかしある時、オートマタを製造、管理するハイテク企業で調査官として働くジャック(アントニオ・バンデラス)はそのルールが破られていることに気づきます

割と淡々と進む物語
突込みどころもありますが面白かったです
人類滅亡後、オートマタが後を引き継ぎ地球上で繁栄していく…のかもしれません
本作に描かれている世界が現実のものになりそうで空恐ろしくなりました
地球上で一番弱い生き物、それは人類?
20210209オートマタ





「これからの人生」
原題 LA VITA DAVANTI A SE
2020年 イタリア
【Netflix】

イタリアの海辺の街
かつてホロコーストを生き延びたマダム・ローザ(ソフィア・ローレン)は行き場のない子供たちを自宅アパートに預かって一緒に暮らしています
ある日、市場で見知らぬ少年にバッグをひったくられた彼女は、ひょんなことからその少年・モモ(イブラヒマ・グエイェ)を引き取ることになります
それぞれ深い孤独を抱える2人は反発しあいながらも次第に心を通わせ互いの存在が心の支えとなっていきます

親の愛情に恵まれない子供たちにつけ込む悪人がいます
しかし、きちんと彼らを見つめ人として正しく生きる道を教えようとする大人もいます
概ね予想通りの展開でしたが、素直に心から感動しました
大女優、ソフィア・ローレンの貫禄です

マダム・ローザの隣人ローラ(アブリル・ザモラ)がシャルロット・ゲンズブールに見えて仕方ありませんでした(;・∀・)
20210209これからの人生




「日々と雲行き」
原題 GIORNI E NUVOLE
2007年 イタリア、スイス、フランス
【Amazon Prime Video】

夫の突然の失業によって危機に陥った中年夫婦を描いた人間ドラマ

会社経営者のミケール(アントニオ・アルバネーゼ)と豪邸に暮らすエルサ(マリゲリータ・ブイ)は1人娘のアリーチェが成人して手が離れたこともあり、長年の夢だったフレスコ画の学位取得を目標に研究に打ち込む日々を送っていました
ところが、ミケールが何か月も前に共同経営者から外され無職になっていたことが判明
豪邸やヨットを売り払い、生活の為に働きに出るエルサに対し、ミケールの再就職は上手くいきません
お金の問題は大きいですよねぇ
それも以前が裕福すぎて落差が激しいし、現実を見据える妻と自分は有能であると勘違いしている夫の間には亀裂が生じ始めます

夫も妻も何だかなぁ~、な物語でした
“割れ鍋に綴じ蓋”みたいな夫婦かもしれません
一番冷静に家族を見ていたのは娘とその彼氏だったかな
20210209日々と雲行き


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Comments 2

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こに

こに

To latifaさん

ホント、忘れちゃいますよねぇ。
でも自分だけだったらどんどん過去のものになってしまうのが、latifaさんを始め他の方の記事で呼び起こされるのは嬉しいです。
バンデランスさんは「私が生きる肌」の印象が強いです。レイフ・ファインズやマーク・ストロングもですが少し見ないうちに髪が薄くなっててビックリしたものです。でも欧米の方には髪云々なんて関係ないんですよね。
ドラン監督は「マミー」もキツかったかなぁ。

2021/04/07 (Wed) 11:34

latifa

こにさん、こんにちは!
オートマタと、マザーを見ています。
オートマタは、バンデラスがこんな映画に出てるんだあ・・・という驚きもあったかな。
マザーは、ドラン監督の十八番だなあ・・・って感じで驚きが無かったかな・・・

ちょっと1年とか経つと、記憶があいまいになっちゃって、困ったもんです。

2021/04/07 (Wed) 10:58

Trackback 2

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) 最近見た映画 「ランナウェイズ」「オートマタ」「イレブン・ミニッツ」

このところ、いくつか映画は見ていたのですが、感想書けずにいて、溜まってしまったので、ちょこっとづつまとめて。

2021/04/07 (Wed) 10:59 by ポコアポコヤ 映画倉庫
「胸騒ぎの恋人」「マイ・マザー」感想

グザヴィエ・ドラン作品2つ。

2021/04/07 (Wed) 10:59 by ポコアポコヤ 映画倉庫