木下昌輝「人魚ノ肉」
文春文庫
2018年6月 第1刷
432頁
解説・島内景二
八百比丘尼伝説をベースに幕末の京都を舞台に描く伝奇小説
木下さんは初めて読んだ高校生直木賞受賞作「宇喜多の捨て嫁」が衝撃的でした
内容もですが高校生が宇喜多を選んだのにも驚きましたねぇ
続いて他の著書も読みたいと思いつつアンソロジーでは数作読んだものの機会を逃していて宇喜多からおよそ5年が経ってしまいました
本書は宇喜多に続く第二作で山田風太郎賞候補にあがったそうです
う~ん、やはりすごい、すごい作家さんです
【竜馬ノ夢】坂本竜馬
【妖ノ眼】平山五郎、山崎林五郎
【肉ノ人】沖田総司、山南敬助
【血ノ祭】安藤早太郎、古高俊太郎、大塩平八郎
【不死ノ屍】佐野七五三之助
【骸ノ切腹】近藤勇、沼尻小文吾
【分身ノ鬼】斉藤一
【首ノ物語】岡田以蔵
幕末から維新前夜にかけての日本を語る際のキーパーソン
坂本竜馬と岡田以蔵がなぜ大きく歴史を動かせたのか
それは、彼らが凡人から「妖」の者へと変貌したからである
ならば、なぜ彼らは妖の者になれたのか
須崎に打ち上げられた人魚を食べたからである
同じ出来事(人魚を食べる)を異なる短編で異なる角度から取り上げる手法で纏められた8編
面白かったです!(^^)!
伝奇もの、奇譚ものがお好きでない方にはお薦めしません

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