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読書三昧の日々

TVドラマ(日本)を6本

2020/07/20
映画&ドラマ 0
#テレビドラマ #日本

「全盲の僕が弁護士になった理由」

2014年 TBS

【チャンネルNECO

 

原作 大胡田誠

 

実話に基づくサスペンスドラマ

弁護士・大河内健介(松坂桃李)は全盲ながら大河内に理解のある所長(山本圭)、時に嫌味を言って大河内に絡んでくる先輩(佐藤二朗)、アシスタントの田辺(戸田恵子)らに囲まれて「みながわ法律事務所」で日々忙しく働いています

出産を控えている妻の奈津美(南沢奈央)も全盲ですが二人で協力しながら平穏に暮らしていました

そんなある日、夫のDVに悩み離婚したいと一人の女性・安藤(星野真里)が相談に訪れます

全盲の弁護士に不安な様子を見せる安藤でしたが、実際に法廷に立つ大河内を見て彼に依頼することを正式に決めるのでした

意外な展開をみせる安藤と夫の問題

同時期に起きた町工場の社長殺人事件

目が見えないからこそ働く嗅覚や聴覚、周囲の様子を察知する力で見事に解決していきます

サスペンスとしても面白かったですがヒューマンドラマとして大河内の誠実さと夫婦愛に素直に感動しました

松坂さんと南沢さんの全盲の演技も素晴らしかったです

最後に流れる大胡田さんご本人とご家族の写真にまた感動しました

 20200605全盲の僕が弁護士になった理由

 

 

 

髙村薫サスペンス「去りゆく日に」

2009年 テレビ東京

BS12 トウエルビ】

 

原作 髙村薫「地を這う虫」

 

定年退職を一か月後に控えた亀有北署の刑事・松井(小林稔侍)は変死体発見の連絡を受けて現場の河川敷へ急行

部下の阿部(蟹江一平)に指示を与えながら自らも気になるところを検証していきます

2010年に原作を読んでいて絶賛しているのですが全く記憶がありません

それが却って良かったのか、本件とは別のあれこれも上手く織り込まれていて髙村さんらしいと感心するところが多かったです

今の自分と年齢が近いこともあるのでしょう

松井と妻(高畑淳子)の夫婦関係が印象的でした

仕事一筋で妻のことなどどうでもよいように見える松井が覚えていたある約束

それが松井家の崩壊を防いだのです

原作の初版発行が1993年、ドラマが2009

古さが感じられるのは致し方ありませんがドラマの昭和歌謡のような雰囲気が少し鼻についてしまったのが残念でした

 20200605去りゆく日に

 

 

 

「逆転の夏」

2001年 TBS

月曜ミステリー劇場

【チャンネルNECO

 

原作 横山秀夫「動機」に収録

原作は未読です

 

13年前、出産間近の妻・静江(床嶋佳子)と幸せに暮らす将来を嘱望される証券マンだった山本(佐藤浩市)は上司とのゴルフの帰りに気の緩みから女子高生のハニートラップに引っかかってしまいます

10万というお金を要求されたうえ、不運なことに彼女を殺めてしまいます

服役中に妻とは離婚が成立、出所後は清掃サービス会社に勤めながら僅かな給料の中から身元引受人の及川(伊東四郎)を通して静江と生まれた息子に仕送りを続けています

そんなある日、山本の自宅に見知らぬ男から「あなたの過去を知っている、ある人物を殺してくれ、お金は口座に振り込む」という奇妙な電話がかかってきます

自分の過去を知っているのは限られた人間のはず

電話の男はだれなのか?

及川さんか?

勤め先の社長か?

無視しようとしますが前金の形で口座に振り込みがあるうえ繰り返し電話がかかってきます

山本はどうするのでしょう

 

終盤の“逆転”に仰天しました

原作の良さもあると思いますが、脚本、俳優、全てが素晴らしい見応えのあるドラマでした

 

原作も是非読んでみましょう

20200605逆転の夏

 

 

 

「黒書院の六兵衛」

2018年 連続ドラマW

【シネフィルWOWOW

 

原作 浅田次郎

 

本放送の時、WOWOWは契約していないので視聴できなかったのですが、シネフィルWOWOWで放送されるのを知り楽しみにしていました

最近、割と早くシネフィルWOWOWで放送される連続ドラマWが多くて嬉しいです

 

江戸城不戦開城の史実をベースに時代の波に取り残されそうになりながらも、自らの信義を通し一切口を利かぬまま江戸城に居座り続ける将軍直属の御書院番士・的矢六兵衛と、官軍側についた尾張藩から遣わされた六兵衛排除の任を負ってしまった徒組頭の加倉井隼人との交情を描きます

 

実は、原作ではよくわからない点が多く不満がありました

このドラマが見事にそれを全部補ってくれました

ま、自分の想像力や読解力不足だったのですが…

比類なき武士の物語

原作をもう一度読み直したいです

 

六兵衛を演じた吉川晃司さんに尽きます

ほとんど動かず話さず、ほんの僅かの表情の変化、目の動きだけで周囲を圧倒する六兵衛

さらに素晴らしいのは食事やすり足など武士の所作です

次第に居座る部屋を格上げし最後に居座った最も高貴な御座敷、黒書院には“膝行”という作法で入ります

相当練習されたのでしょうか

全身の強靭な筋力がなければ出来ない所作です

 

加倉井の上地雄輔さん、勝海舟の寺島進さんetc

他の出演者の皆さんも各キャラに合っていて良かったです

 

最近観た邦画やドラマには必ずといっていいほど寺島進さんが出演されています(笑)

20200605黒書院の六兵衛 

 

 

 

「天城越え」

1978年 NHK

土曜ドラマ 松本清張シリーズ

BSプレミアム】

 

原作 松本清張

 

大正時代

家出少年と娼婦、無口な土工

天城峠で偶然出会った3人の旅は土工が殺されることで終わりを告げます

当時、新人刑事として事件を担当した田島老人の回想から始まるドラマの中で次第に真相が明らかにされていきます

 

なぜ男は殺されたのか?

田島老人(中村翫右衛門)の問いかけを微妙な表情で受け止める初老を迎えたかつての家出少年(宇野重吉)

背中がゾクリとなるような終わり方でした

娼婦が少年に感謝を告げるところも良かったです

 

家出少年=鶴見慎吾さん、当時10代前半でしょうか、後の活躍を予感させます

娼婦=大谷直子さん、とにかく美しい!

土工=佐藤慶さん、無口な役柄にぴったりでした

 

当時のチーフディレクターは和田勉さんですって!

原作の松本清張さんも重要な役どころで出演されていました!

20200605天城越え  20200605天城越1 

 

 

 

「破獄」

1985年 NHK

特集ドラマシリーズ

BSプレミアム】

 

原作 吉村昭

 

戦中から戦後にかけて4回もの脱獄を繰り返した無期懲役囚・佐久間(緒形拳)

佐久間に何度も煮え湯を飲まされる看守・鈴江(津川雅彦)

2人の名優による迫真の演技は見応えがありました

しかし、2017年にテレビ東京で制作されたビートたけし&山田孝之版のほうが良かったです

一番の理由は、他の方もブログに書いていらしたのですが、NHK版のには佐久間が札幌から府中に護送される場面がありませんでした

原作でもかなりの頁数を割いており、今度こそ脱走されてなるものかと警察側の緊迫した様子と、佐久間の妻子への思いが切々と描かれていました

大事な部分だと思うのですけど割愛されたのには時間の制約があったのでしょうか

残念です

20200605破獄 

 

 

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