おうち映画(海外)を5本
「ミス・シェパードをお手本に」
原題 THE LADY IN THE VAN
2015年 イギリス
【Netflix】
イギリスの名女優、マギー・スミスが16年間にわたり主演してきた舞台劇の映画化
マギー・スミス扮する風変わりなホームレスの老女と劇作家の奇妙な絆を描きます
北ロンドン、カムデンの通りに止まっている黄色いバンで暮らすミス・シェパード
近所に引っ越してきた劇作家のベネットは路上駐車を咎められているミス・シェパードに声をかけ、親切心から自宅玄関前の空きスペースに招き入れます
それから15年
ミス・シェパードはベネットの玄関前に居座り続け、ベネットは高飛車で突飛な行動をとる彼女に頭を抱えながらも、フランス語に堪能で音楽にも造詣の深い彼女に惹かれていきます
他にも離れて暮らす母親の介護問題や自作の評判など悩みは尽きず…
作家としてのベネットと生活人としてのベネット
二人のベネットの存在が効いています
『物語を書くのではなく、自分の中に物語を見い出すのだ』
内向的で静かな作品は好みの別れるところでしょう
私は好みでした^^
「トーチソング・トリロジー」
原題 TORCH SONG TRILOGY
1988年 アメリカ
【シネフィルWOWOW】
ゲイで女装家のエンタティナー、アーノルド(ハーヴェイ・ファイアスティン)
愛する者との別れや葛藤の中で激しく傷つきながらも誇り高く生きようとする姿を描きます
初めての恋人エド(ブライアン・カーウィン)との別れ、心から愛し合い養子を迎えて家族として暮らすつもりでいたのに突然のアクシデントで亡くなってしまったアラン(マシュー・ブロデリック)を失った悲しみ、アラン亡き後養子にやってきたデイヴィッド(エディ・キャストロダッド)に振り回される生活
幼い頃から自分の性に悩み苦しんできたアーノルドを愛しながらもどうしても理解できない母親の存在が強すぎるくらいのスパイスとなっていて、彼女との口論の中でアーノルドがエドやアラン、デイヴィッドを通して自分自身を見つめ直していくのです
ラストには大きな感動が待っていました
愛と敬意をもって大切な人たちに囲まれて生きていきたいものです
アランを演じていたのは「フェリスはある朝突然に」の主人公・フェリス役のマシュー・ブロデリック
役柄の違いには驚きでした
「スモーク」
デジタルリマスター版
原題 SMOKE
1995年 アメリカ、日本
【シネフィルWOWOW】
原作 ポール・オースター「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」
ニューヨーク、ブルックリンの小さな煙草屋を舞台に繰り広げられる人間模様を、それぞれの真実と嘘、現実と過去を交錯させながら描いた群像ドラマ
監督は「ジョイ・ラック・クラブ」「千年の祈り」のウェイン・ワン
皆それぞれ人には言えない秘密や傷を抱えて生きているのです
だから人に優しくなれるのです
滅茶苦茶好みの作品!
煙草屋の店主のクリスマスの話をエンドロールでモノクロで流す演出が心憎いです
「未来よ こんにちは」
原題 LÁVENIR
2016年 フランス、ドイツ
【シネフィルWOWOW】
パリの高校で哲学を教えているナタリー(イザベル・ユベール)
2人の子供も独立し、同じく哲学教師の夫と充実した生活を送っていました
ところが、バカンスシーズンを前に夫からは他に好きな女性がいると離婚を告げられ、著書出版の話が打ち切られ、施設に入っていた母も他界、信頼していた教え子からは考えを否定されてしまいます
思いがけない出来事が次々と起こり気づけばおひとり様になっていたナタリーでした
ナタリーの考え方、生き方は哲学的で息が詰まります
こちらの勝手な言い分なのは承知のうえですが、もう少し、いい加減に生きても良いのにと思えて仕方ありませんでした
ラスト、娘の生んだ赤ん坊をあやしながら部屋を歩く姿は、新しい生命に未来を見ているナタリーの思いを表現したのでしょうか
「ラ・ラ・ランド」
原題 LA LA LAND
2016年 アメリカ
【ムービープラス】
基本、ミュージカル映画は好きではないのですが、数々の賞を獲得した作品ですので観てみました
主演はライアン・ゴズリング&エマ・ストーン
先日「ラブ・アゲイン」で観たばかりの二人にて物語にはスッと入っていけました
「スッと入っていける」というのが曲者
物語としてはありきたりというか…陳腐というか…
ラストに描かれる、あったかもしれないもうひとつの人生、これは良かったです!
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