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読書三昧の日々

乃南アサ「いちばん長い夜に」

2018/05/13
乃南アサ 2

新潮文庫

2015年 3月 発行

解説・佐久間文子

465

 
 

小森谷芭子と江口綾香

二人の前科持ちを描いた「いつか陽のあたる場所で」「すれちがう背中を」に続く第三弾

完結編です

 

2作同様

様々トラブルに巻き込まれながらも穏やかに平和に社会復帰を遂げつつある二人に襲いかかった311

描写のリアルさは著者自身の実体験に基づくものとあとがきで知り驚きでした

 

大震災以降の2編で、芭子が綾香の心の闇に気づいていなかったことが露わになります

自分も同じく、乃南さんに“騙されて”いました

騙されていたことが嬉しい!

お見事です!

いちばん長い夜が終わり、芭子や綾香、震災で被災者となられた多くの方々に明るい夜明けがやってくる日が早く訪れますように 

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Comments 2

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こに

No title

> あられもちさん
単行本の裏表紙、見たかったです。
図書館に行く機会があれば探してみますね。
3・11の様子は体験者ならではでした。あの大災害のこと、少しずつ忘れてきていることを改めて思い知らされました。

2018/05/13 (Sun) 13:47

あられもち

No title

これは乃南さんがこの作品のために仙台を取材されている時に実際に震災に遭遇されたことをもとに書かれているのですね。描写がほんとにリアルだと思いました。
装丁がたしか「奇跡の一本松」でした。

2018/05/13 (Sun) 09:30