澤田瞳子「若冲」
文藝春秋
2015年4月 第1刷発行
2015年7月 第8刷発行
358頁
18世紀に活躍した京都の絵師・伊藤若冲
若冲を知ったのは2011年頃でしたか、嵐の大野君がナビゲーターを務めたテレビ番組でした
その後、東京、名古屋、京都(細見美術館)など、あちこちで若冲の絵を見て回りましたが色鮮やかで個性的な大作は勿論、素朴な墨絵など素晴らしい作品が多いと思います
本書で描かれるのは妹のお志乃の目を通してみた若冲の人生
他に登場する画人は、池大雅、円山応挙、与謝蕪村、谷文晁、市川君圭
各章に登場する若冲の作品は「紫陽花双鶏図・雪中鴛鴦図」「鹿苑寺大書院障壁画」「動植綵絵・釈迦三尊図」「付喪神図」「石峰寺五百羅漢石像・果蔬涅槃図」「白象群獣図・鳥獣花木図屏風」「石灯籠図屏風」
若冲が実際にどのように暮らしていたのか、誰と交流があったのか、誰とどのような会話をしたのか
詳しい記録は残っておらず澤田さんの創作によるところの多い本書ですが、若冲が遺した数々の作品の背景にこのような物語があっても良いのではないかと思いました
近いうち、どこかで若冲展が開かれないかしらん
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