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読書三昧の日々

吉野万里子「想い出あずかります」

2014/07/30
やらわ行の作家 6

新潮文庫

201312月 発行

解説・藤田香織

303

 
 

舞台は東京から新幹線と特急電車を乗り継いで4時間ほどのところにある海辺の町・鯨崎

ここには子供たちしか知らない魔女が住んでいて岬の崖下で質屋を営んでいる

魔女が子供たちから預かるのは「想い出」

子供は預けても良いと思う想い出を魔女に話し、その内容によって相応のお金を得ることができる

預けた想い出はその瞬間に頭の中から消えてしまうけど20歳になるまでに返金すれば取り戻すことが可能

しかし、それまでに取りに来なければ預けた想い出を永遠に失ってしまう

「おもいで質屋」が子供たちにしか知られていないのは、20歳になると同時に店の存在自体も忘れるよう魔法がかけられているから

 

4歳年上の兄に連れられてやってきた小学一年の遥斗は、母親が買ってくれないゲームソフトの代金を得ようと意気込んで想い出を語る

母親と折り合の悪い遥斗は、お母さんの嫌な想い出を頻繁に質入れし、お小遣いに替えることを繰り返す

2年が過ぎたころ、お店にやってきたのは中学二年の里華

中学校の新聞部部長の理華は想い出を質屋に預けることに違和感があり、学校新聞の記事にしようとしたのだが、インタビュー記事を読んだ顧問からは空想だと片付けられ、新聞部の仲間からは魔女の存在を守りたいからと裏切られてしまう

 

物語は、遥斗が高校一年生に、理華が20歳になるまでの「おもいで質屋」との関わりと成長を描いています

他の登場人物たちも皆、どこにでもいるような等身大の子供たち

児童向けのファンタジー小説ですが、大人にも十分通用する内容だと思います

 
 

魔女というと黒いマントにとんがり帽子、わし鼻、という意地悪そうなイメージですが、ここに登場する魔女はローズピンクのマントにバンダナを巻いていて髪は銀色の縦ロール

とってもチャーミングです

キャストにもよりますが映画化されたら観たいかも?

 
 
 
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Comments 6

There are no comments yet.

こに

No title

完熟とまとさん
遥斗とお母さんの関係が気になるでしょ?
キビシイ展開もあって、結構読ませる内容なのです。
年をとらない、子どもたちの成長を見送るだけの魔法使い、幸せとは言えないのかも、ネ。

2014/07/31 (Thu) 08:22

こに

No title

チャコティさん
いつもナイス!ありがとうございます。
調べましたらラジオドラマにはなっているみたいですね。
キュートな魔法使いは日本のアニメがぴったりかも?

2014/07/31 (Thu) 08:19

こに

No title

アー君さん
魔法使いのジレンマらしきものも少し描かれているし、大人でも楽しめる作品だと思いました。
そういえば!湯本さんの「岸辺の旅」深津絵里&浅野忠信で映画化されますね。湯本さんの透明感がきちんと出ているか、とっても楽しみです♪

2014/07/31 (Thu) 08:17

完熟とまと

No title

こんにちは!(^O^)/

こういうファンタジー好きですね~。
嫌な思い出を質入れして忘れてしまうのは、なかなかいい方法だと思うけど、その後どんな風に展開するんでしょう?
気になりますね。
(*^^)v

2014/07/30 (Wed) 16:18

チャコティ副長

No title

これは興味深い内容ですね、映画向きです。
実写でもアニメでも良いなぁ…(´ω`)。

2014/07/30 (Wed) 09:54

アー君

No title

へぇ~好きだなぁ
こうゆうの(^^)/
スマホにメモっておきます。(^^♪

2014/07/30 (Wed) 08:27