映画・エヴァの告白
原題 THE IMMIGRANT
2013年 アメリカ・フランス
両親を殺され戦火のポーランドを逃れて妹とふたりたどり着いた自由と希望の街ニューヨーク
しかし、そこで待っていたのはあまりにも過酷な運命だった
原題タイトルがスクリーンに大きく出た後映し出されるのは自由の女神
1921年1月
自由の国アメリカの玄関口、エリス島に降り立ったエヴァ(マリオン・コティヤール)
入国審査で妹のマグダ(アンジェラ・サラフィアン)は肺病と診断されエリス島の病棟で隔離されることになる
教養があり英語を話せるエヴァだったが移民船内での素行を問題視される
さらに、迎えにくるはずの叔母夫婦の姿も無く、所持金と身寄りのないことを理由に入国を拒否されてしまう
強制送還を待つばかりのエヴァの前に現れたのがブルーノ(ホアキン・フェニックス)
彼は、移民の女性たちを劇場で踊らせ売春を斡旋する裏社会の危険な男だったが、他にアメリカで生きる手段の無いエヴァはそうとは知らず彼についていくことにする
やがて明らかになるブルーノの本性
エヴァへの叶わぬ思いと、彼女を娼婦に堕とした罪に苦しむブルーノ
妹を救い出したい一心のエヴァの弱みにつけ込む彼の卑劣さには憤りを感じます
しかし、ラストには全てを失ってもエヴァとマグダを救い出そうとするブルーノ
そして、彼を許し静かに立ち去るエヴァ
ホアキン・フェニックスが演じると、腹が立ってしようがないサイテーの男の不器用で哀しい恋心が見えてくるのが不思議です
娼婦に身を落とし、カトリック教徒としての罪の意識と闘いながらもブルーノの愛を利用して、妹のために生き抜いたエヴァ
逆境にあってその美しさ、芯の強さを見事に表現したマリオン・コティヤールは、またひとつ階段を上がった感じがします
それにしても彼女、ホント美しいですねぇ…
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