映画・蠢動-しゅんどう-
2013年 日本
斬る、武士として
享保年間
山陰の外様小藩・因幡藩で起きたある事件
公儀から遣わされた剣術指南役・松宮(目黒祐樹)の不穏な動き
公儀より使者が検分に来るとの知らせに、藩と民を守らんと動く城代家老・荒木(若林豪)
藩の命令を貫こうとする剣術師範・原田(平岳大)
公儀の威信を貫こうとする使者・西崎(栗塚旭)
己の意志を貫こうとする若き藩士・香川(脇崎智史)と姉(さとう珠緒)
それぞれが己の信念に従い動いたあとに残ったものは…
ナレーションもBGMも一切流れません
出だしは退屈、静かです
人の話し声、足音、物音のみ
城代家老がある決断をしてからは一転、剣劇の世界へ突入します
そこで初めて流れてくるのが倭太鼓
エンドロールまでほぼ切れ目なく流れる倭太鼓の効果もあり
海外版タイトル「BUSHIDOU=武士道」の世界に惹きこまれていきます
鑑賞後は『良かったなぁ』の言葉が頭の中をグルグル
さとう珠緒を筆頭に若手俳優陣の演技は全然ダメです
しかし、平岳大、若林豪、目黒祐樹、栗塚旭の4人、その中でも若林vs栗塚の抑えた演技と
後半、派手な雪上の立ち回りシーンがそれをカバーしていたのではないでしょうか
この立ち回りは一見の価値あり
突っ込みどころは多々ありますが、肩で息をし転げまわる人と人のぶつかり合いはリアルです
平さんだけはクールでしたが、やはり最後までクールとはいかず…
勧善懲悪で終わらない正統派時代劇でした
平さんと栗塚さんの武士の美しい所作に惚れ惚れ
万人にお薦めできるとは思いませんが、自分にはニジュウマル作品でした
余談
「必殺鳥刺し剣」みたいなラストを想像したけど違った!
浅はかでした。<m(__)m>
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