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読書三昧の日々

木山捷平「落葉・回転窓」

2013/05/29
か行の作家 2

講談社文芸文庫

解説・岩阪恵子

255

 
 

短編の名手といわれた著者の11編を収録

 

「村の挿話」

「猫柳」

「空閨」

「増富鉱泉」

「男の約束」

「落葉」

「回転窓」

「留守の間」

「口婚」

「好敵手」

「七人の乙女」

 

身近な題材をごくありふれた言葉を使って、やさしさとユーモアと抒情溢れるものに作り上げた作品の数々

時代は昭和

作中の登場人物たちは、普通に生活しているどこにでもいる人ばかりで、ちょっとスケベだったり、自己顕示欲が強かったり、とんでもない勘違い野郎だったりします

自分や周囲の人間も登場人物の中の誰かに当てはまりそうで、苦笑い

勿論、各編の主人公が著者を投影したものなのは間違いなく、だからこそ、より木山さんが身近に感じられて安心して読めます

 

今どきの、フィーリングだけで物を書く作家とは大きく違います

たまに木山さんのような方を読むと「あぁ、良かった。日本語は健在だった。」などと思うのです

 
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Comments 2

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こに

No title

アー君さん
地味な方ですからね。
でも、不思議なことに講談社文芸文庫からは小沼丹さん同様結構な冊数が出ているんですよね。
軽く、読んでみてくださいな♪

2013/06/03 (Mon) 17:19

アー君

No title

名前は知っているけど読んだことなかった・・・
読んでみます。
木山捷平短編小説賞なんてのもあるそうですね!

2013/05/31 (Fri) 11:28