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読書三昧の日々

映画・みなさん、さようなら

2013/01/27
映画&ドラマ 6

2012年 日本

 
 

「一生、団地の中で生きていく。」

そう決めた少年の、20年間の物語

 

東京郊外のマンモス団地

そこは学校も病院も商店街もあって、団地を出なくても生活していける場所だった

 

1981年、小学校を卒業した渡会悟(濱田岳)は中学に行くのを止めるばかりか、ずっと団地の中でいきてゆくと宣言

母親(大塚寧々)の理解もあり、宣言とおり団地の中だけで生活ペースを作り始める

起床、乾布摩擦、ラジオ講座、家事、ランニング、筋トレ、夜の見回り

隣の部屋に住む優等生の松島(波瑠)とのベランダ越しの会話

空手の大山倍達に憧れて筋トレを続けていることから同級生に他校相手の喧嘩の助太刀を頼まれるのだが、喧嘩の場所はいつも団地のグラウンド

16歳で団地内のケーキ屋さんに就職

店主(ベンガル)からは、一定の社会常識を教わる(店主に都合の良い常識ではあるが…)

小学校の同窓会も団地内の集会所

母親は「団地の中でも生きていけるわよ」と優しく微笑む

同じく団地内の保育所に就職が決まった早紀(倉科カナ)との交際も順調で婚約、結婚式も団地の中で執り行うことになっていた

何故だろう?

何故、悟の周囲の人たちは彼が団地から出ないことに理解を示すのか?

その理由は映画後半で明らかになります

それまで、ボンヤリと観ていたものが180度変わりました

 

団地の外に出たい、という早紀に振られ、団地も時代の流れの中どんどん住人が減って、1981年には107人いた同級生は1996年には悟とオカマで苛められたことから引きこもる様になった薗田(永山絢人)の二人になってしまい、店主から引き継いだケーキ店も閉店を余儀なくされます

その後、精神を病んだ薗田も団地を出てついに悟は一人ぼっちに

それでも、各戸訪問のケーキ教室を開いたり、ブラジル人の姉妹と親しくなったり、変わらず団地内で暮らしていたのだったが、そのブラジル人姉妹の父親(田中圭)の残忍さを見た悟は姉妹を守るため闘いを挑むのだった

 
 

元々、自分の頭でしっかり物事を考える子供だった彼が体験した惨事の後に出した「覚悟」を誰も笑ったり気味悪がったり出来ません

歪な世界の中で、青年時代を過ごし成長した悟は、確かに「変」だったのかもしれませんが、私たちだってそんなに広い世界の中で暮らしているわけではないし、似たり寄ったりなのかも、とも思いました

 
 

悟の中学生から30歳を一人で演じた濱田さん

こういう俳優さんはそうそういませんよね

 

笑いあり、涙あり、暴力あり、優しさあり

そして最後には明るい未来が見える

濱田さん無しでは出来なかった中村義洋監督らしい映画でした

 
 
 
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Comments 6

There are no comments yet.

こに

No title

k&kさん
ベンガルさんはどこかへ消えてしまったのでしたっけ。
そこのところは安直だったかな。
濱田さん無しでは成り立たたない映画でしたね。

2013/02/27 (Wed) 16:41

k&k

No title

こんばんは!

観たいと思いつつ最終週(1回/日)に観ました。
濱田岳さん、適役でしたね。
ベンガル(洋菓子店主)さんがどうなったのか?
気になります。
TBさせて下さい。

2013/02/25 (Mon) 23:56

こに

No title

やっちいさん
外見からしても主役を張るようなタイプではないけれど、彼を必要とする脚本があるんですよね~。
年齢不詳なところがまた良いです。

2013/01/29 (Tue) 18:55

こに

No title

チャコティさん
悟たちを取材するマスコミの無神経さへの批判もありましたね。
悟の役を濱田さん以外が演じたら一体どんな映画に仕上がるのか?
想像も出来ません!
いつか中村監督から卒業する時は来るのでしょうが、それまでは楽しませて貰いたいですね。

2013/01/29 (Tue) 18:53

やっちい

No title

濱田岳さんって、味のある役者さんですよね。
ナレーションも癒される声だし。
注目!

2013/01/28 (Mon) 09:07

チャコティ副長

No title

この小卒の青年を変と言うのは簡単ですが、そんな一律の見方では人の価値は計れませんよねぇ.哀しいけど、ちゃんと明日への期待をもって…終わるのが中村監督のこの頃の作品のパターンですね.まだまだ濱田岳との関係は続くのでしょうか?楽しみデス.トラバさせて下さいね.

2013/01/27 (Sun) 21:33