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読書三昧の日々

伊井直行「さして重要でない一日」

2012/12/08
伊井直行 2

講談社文芸文庫

20124月 第1刷発行

解説・柴田元幸

246

 
 
 

どこにでもいるサラリーマンたちのどこにでもある話

ただし、単行本が刊行されたのが1989年と1991年なので、現在のサラリーマン社会とは大きく違う部分があるでしょう

 

「さして重要でない一日」

社内会議用の資料に脱落ページがあることが発覚

会議開始時間までに回収、再配布しなければならない

さて、配布済の資料の原紙はどこにあるのか

原紙は見つかったものの、時間までに正しい資料の用意が出来るのか

 

「メールに添付」はこの時代存在しません

担当者(または女の子)が原紙をコピーし、ホチキス止めなどで体裁を整え、各部署に持参、配布していました

 

普段から課内や取引先からあまり好かれていないと思しき主人公

周囲の冷たい視線の中、飛び入りで客先からクレーム電話が入ったり、時間に追われ四苦八苦

ちょっとだけ周りの人間からずれている主人公がわけのわからないうちに追い込まれる苦境

そうそうお目に掛かれることではありませんが、「あるよな~」と思える不条理に苦笑いです

 

「星の見えない夜」

上司が病気で入院、膨大な量の仕事を抱え込むことになった主人公

残ったメンバーでなんとか片付けていく方針にもかかわらず、何故か主人公にばかりかかる負担

おまけに休日に皆で上司のお見舞いに行くはずが、他のメンバーは何やかや理由をつけて断ってきたため一人で行く羽目に

さらに病院内で迷って上司の病室にはたどり着けず

後日、他のメンバーが主人公には知らせずお見舞いに行ったことを知りションボリ

自分だけ行かないわけにもいかず、やっと病室に辿り着いたと思ったら今度は検査中でベッドには不在

さらに夫人からとても重い話を聞かされることに

サラリーマン社会では、上司の慶弔や病気見舞いは今後の会社人生を大きく左右します

この主人公の、運の悪さ、間の悪さ、気の毒になります

物語の最後には救われるので良いのですけどね

 

二つの話に登場するサラリーマン

タフです

ほどほど出世していれば2012年には部長くらいにはなっているでしょうか

今度は、若い部下から押し付けられる不条理に苦しんでいたりして、ね^^;

 
 
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Comments 2

There are no comments yet.

こに

No title

夕凪日和さん
私もこの頃は専業主婦で子供向けテレビ番組ばかり見てましたっけ。
アンパンマンマーチ♪が好きでした。
あと、のっぽさんとか探検発見ぼくの町とか、懐かしいっ!

2012/12/09 (Sun) 10:52

夕凪日和

No title

バブルの後ぐらかな?
子育てで、毎日アンバンマン聴いてた頃かな?懐かしい。
面白そう(^^)

2012/12/09 (Sun) 08:27