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読書三昧の日々

三浦しをん「月魚」

2012/05/28
三浦しをん 4

角川文庫

2004年5月 初版発行

2011年10月 20版発行

解説・あさのあつこ

226頁

 

 

「水底の魚」

古書店「無窮堂」の三代目当主・真志喜

友人で店舗は持たず古書の卸専門で生計をたてている瀬名垣

古書の見極めに必要な優れた才能と直感を持つ二人の出会いと、その才能が故に起きた事件

強く惹かれあいながら、あの事件がもたらした心の奥底の深い傷の為、微妙な距離を保つ二人を中心に置いた、古書と傷ついた心の再生をめぐる物語です

淡々と進む話の中に垣間見える深い情念

一気読みでした

 

この二人

映像にするならば誰が良いでしょうか

瑛太・瀬名垣&松田龍平・真志喜くらいしか思い浮かびません

もっとピッタリって人いますか?

 

「水に沈んだ私の村」

高校生の頃の二人と真志喜に思いを寄せる高校教師の、花火大会の夜の話

真志喜のように大人の男性からも女の子からも、同年代の同性からも思われる男子を主人公にした話はよくありますね

そういう男子は心に秘めた思いを決して譲らない

この辺のストーリーはありふれていていましたが、高校教師がダム湖の底に沈んでいる故郷を回想するところは不思議な世界に連れていかれるようで梨木香歩さんの「水辺にて」を思い出しました

 

「名前のないもの」

古書を扱う人間の思いをごく短い物語の中に表現しています

 

 

 

三浦さんがどれほど本、日本語、言葉を愛していらっしゃるか

「舟を編む」と同様、強く伝わってくる一冊でした

 


おまけの話

偶然聴いたのですが

今日お昼のラジオにあさのあつこさんが出てらっしゃって故郷・美作の「山」の話をされていました

一部を聴いただけなのですが、あさのさんの作品の原点が美作にあることが少し硬い感じの声からもビシビシと伝わってきました


 

 

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Comments 4

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こに

No title

完熟とまとさん
宮部さんの古書店のは「淋しい狩人」でしょうか。
しをんさんのこの作品はBLギリギリ、いえ、片足突っ込んでるかな。
結構、好きなお話でした。(#^.^#)

2012/05/29 (Tue) 22:15

完熟とまと

No title

今晩は!(^O^)/
「まほろ駅・・・」の感じなんですね。
古書店の店主というと、宮部さんの小説にもあったような気が・・・?
古書とか辞書とか、言葉や書に対しての深い思い入れがあるのでしょうね。
是非、読んでみたいです。(*^^)v

2012/05/29 (Tue) 21:34

こに

No title

く~みんさん
「まほろ駅~」しか思い浮かばなかったのよ。(^_^;)
三浦さん、これからもボチボチと読んでいこうと思ってます。
宮部みゆきさん同様もっと早くに読めば良かったと思う作家さんです。
あさのさん、ラジオで美作でしか書けない、小洒落た都心のマンションで執筆は似合わない、というような事も仰ってました。
伊坂さんの仙台なんかも、そういうことなのでしょうかね。(^_^)

2012/05/29 (Tue) 19:21

く~みん

No title

これも読みたい一冊の候補作品です
三浦さん、ハズレませんよね!
瑛太と松田龍平じゃ「まほろ駅…」とかぶっちゃいますよ~(^^)
あさのあつこさんは、たぶん今も美作在住でしたよね
故郷をとても愛してる方だと思います

2012/05/28 (Mon) 20:57