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読書三昧の日々

池澤夏樹「叡智の断片」

2012/04/27
池澤夏樹 2

集英社文庫
2011年7月 第1刷
342頁


「月刊PLAYBOY」に連載していたあるテーマについての引用を解説しながら紹介する、というコラムを集めた単行本にさらに増補された『お買い得』文庫です

気の利いた言葉を多くの人から借りる『引用』
でも引用だけでは面白くないですよね
隠し味や、引用を引き立てる何かが必要です

お赤飯の小豆だけ集めてもおいしくはないだろう。
この比喩をもっと先まで進めると、ぼくがやってきたのはお赤飯の小豆を掘り出して、それを埋め込んだケーキを作るようなことだ。

政治、国家、戦争、色事、結婚、芸術などなどについて、軽めながら大人向けのピリリとスパイスの効いたコラム集です

すべての引用には注釈で英語の原文が載っていますので英語の勉強にもなります
(必要ないという方は読み飛ばせばOKですし)

池澤さんは座右に英米の引用句辞典を積んで執筆にあたったそうです
池澤さんでも記憶だけで引用句が出てくるものではないのですね
辞書を片手に物を書く姿勢、見習いたいものです


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Comments 2

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こに

No title

花野さん
そうなんですよ。池澤夏樹の記事を書いている人に出会えないんですよ。
堀江敏幸さんとか。
好き嫌いはあるでしょうけどね~。
花野さん、数少ない池澤ファンとして宜しくお付き合いくださいませ。
<m(__)m>

2012/08/14 (Tue) 15:05

Hanano

No title

池澤氏の小説はほとんど読んでいますが、これは読んでいませんでした。でも、おもしろそうですね。
池澤氏の本についての記事、コメントがほとんどついていません。
あまり読まれていないのですね。
「カデナ」は最近文庫版がでました。おもしろいので、ぜひ、読んでほしいです。

2012/08/09 (Thu) 10:21