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おうち映画(日本)を5本

「星めぐりの町」

2018

【チャンネルNECO

 

舞台は愛知県豊田市

車の町というイメージですが平成の大合併前の北設楽郡や西加茂郡も含まれており豊かな自然にも恵まれているところです

 

主人公の島田勇作(小林稔侍)が暮らすのも自然に囲まれた山間に立つ一軒家

早くに妻を亡くし、豆腐屋を営みながらひとり娘の志保(壇蜜)と暮らしています

ある日、勇作の元に亡き妻の遠縁にあたる少年、政美(荒井陽太)がやってきます

東日本大震災の津波により瞬時に家族全員を失い心に大きな傷を負った政美は周囲に心を閉ざし預けられた先々で問題を起こしてきました

そんな彼を勇作は静かに見守り続け、政美も自然に根差した勇作との暮らしの中で少しずつ立ち直っていきます

穏やかな日々が続くある日、政美が一人で留守番をしていた最中に町を大きな揺れが襲います

大震災の恐怖がよみがえった政美は忽然と姿を消してしまい、町中総出で捜索をしますが見つからないまま一夜が明けます

心配でたまらない志保に向かい「男の子は一人で乗り越えなければならない時がある」と言葉少なに語る勇作

勇作の気持ちが通じたのか、政美はしっかりとした足取りで家に戻ってくるのでした

 

小林稔侍さんは勇作を無理なく演じられていました

意外だったのは壇蜜さんの演技力です

志保は、車の整備工場で働き単独でバイクに乗り北陸まで出かけるような活発で気が強い女性という印象でしたが、地震の後、戻ってきた政美を見つけた表情からは作り物ではなく飾り気のない素の優しさ、温かさが感じられ、その変化に少し驚かされました

父・勇作の一人娘の育て方は間違っていなかったようです

壇蜜さんの名前が売れ始めた頃のエロティックなイメージを捨てきれずにいた自分、反省しています

地元エキストラさんたちも大活躍でした

勇作に湯豆腐を食べさせてもらっていたおばあちゃん、今もお元気にお過ごしでしょうか^^

どうやら、政美は勇作の仕事を継いで豆腐屋になるようです

人生の大先輩と子ども、人と人との絆にほのぼのとするヒューマンドラマでした

20200410星めぐりの町 

 

 

 

「翔んで埼玉」

2019

【日本映画専門チャンネル】

 

原作は魔夜峰央さん

しかし、未完に終わっているのだそうです

1982年当時居を構えていた埼玉県を自虐的に描いたギャグ漫画とのこと

「パタリロ!」は全巻読みましたが本作は知りませんでした

 

東京都民から酷い迫害を受けている埼玉県民が東京都知事の悪行を公にして、千葉、群馬をも巻き込み、東京&神奈川連合を潰して全国埼玉化、さらに全世界埼玉化を目指すという途方もない設定ですw

 

二階堂ふみさん、GACKTさんだから実現した実写版でしょう

エンタメとして面白かったですが埼玉あるあるを知らないので50%も楽しめなかったかもしれません

全世界埼玉化が実現したら、全世界は個性に乏しいものになってしまうのではないでしょうか…

20200410翔んで埼玉 

 

 

 

 

「僕と妻の1778の物語」

2010

【チャンネルNECO

 

SF作家の眉村卓さんと2002年に癌で亡くなった悦子夫人の実話をもとに、余命宣告を受けた妻のために5年間にわたって笑うと免疫力があがるというので11篇の楽しい短編小説を書き続けた夫の姿を描きます

 

夫役に草彅剛さん、妻役に竹内結子さん

いよいよ妻の最期の日が近づいてからの草彅さんの鬼気迫る演技は観ていて辛かったです

妻を見送る最後の1篇に落涙

草彅さんだから描ける世界観です

 

感涙の物語でしたが映画としては普通と思いました

20200410僕と妻の1778の物語

 

 

 

 

「愛がなんだ」

2019

【日本映画専門チャンネル】

 

原作 角田光代

 

アラサーOLのテルコ(岸井ゆきの)

友人の結婚式の二次会で出会ったマモル(成田凌)に一目惚れしてからテルコの世界はマモル中心になってしまいます

仕事中でも真夜中でもどんな時でもマモルが最優先です

しかしマモルはテルコへの恋愛感情は全くなくマモルにとってのテルコは暇な時の時間つぶしの相手など単なる都合のいい女でしかありませんでした

 

テルコみたいな女の子、イラつきます

相手が求めていないのに、良かれという思いからせっせと奉仕する

それが相手にとって負担になっているのに気づかない?

前半はそんな感じで観ていたのですが…

マモルが思いを寄せる年上のすみれ(江口のりこ)が登場した辺りからテルコのどろりとした心情が表に出てきて俄然面白くなりました

テルコ→マモル→すみれの奇妙な片想い三角関係が可笑しかったです

観終われば、テルコの打算無しの清々しいほど純真な恋心を応援していました

ま、相手はマモちゃんでなくてもいいと思いますが^^

 

終盤に当て馬にされた感じの役で中島歩さんがチラッと出演されていました

イイ男なんだけれどビビッと来るものがない役者さんですねぇ

 

岸井ゆきのチャンが可愛かった♪

20200410愛がなんだ

 

 

「アフリカの光」

1975

【日本映画専門チャンネル】

 

冬の北海道・羅臼漁港を舞台にアフリカ行きの船に乗ることを夢見てさまよう2人の若者(萩原健一、田中邦衛)を描きます

 

ヤクザや荒くれ漁師たちの酒、煙草、女、金、暴力の日々の繰り返しに正直辟易しました

当時はこんな映画が普通だったのでしょうがどうにも馴染めず観ていて辛かったです

あのような刹那的な暮らしは私には無理無理( ;;)

ヤクザの情婦、桃井かおりさんの体当たり演技には脱帽

ショーケン見たさに最後まで頑張りました!

  20200410アフリカの光

 

 

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tag : #映画 #邦画

ギュスターヴ・フローベル「ボヴァリー夫人 地方風俗」

訳・生島遼一

新潮社

世界文学全集11

196910月 発行

1970年 8月 3

解説・新庄嘉章

351

 

ミア・ワシコウスカ主演「ボヴァリー夫人2014」を観て、原作はどんなだろうと読みました

読んだのは実家から持ってきた中学生の時に親が買ってくれた世界文学全集に収録されているものです

40年以上も前から所有しながら読んでいなかったとは…でも当時読んだとしても理解出来なかったと思います

 

結婚生活に満足できない女性、エマ・ボヴァリーの不倫と借金生活

と思っていたのは大間違いでした

 

シャルル・ボヴァリー氏の幼少時代~シャルルとエマの出会いと結婚生活~エマの死~その後の登場人物たちの衰勢

長い物語の中に、作者のブルジョワ嫌悪、モラリストとしての憤り、悲観主義があらわされています

そしてエマに投影さているのは作者自身です

「ボヴァリー夫人」への多くの賛辞の中でフロベールが最も喜んだのはボードレールの“エマの血管の中に作者が自分の血を注ぎ込んでいる”なのだそうです

サブタイトルは「地方風俗」

現代日本に暮らす私には理解し難いところが多々ありましたが、自分勝手に思い込んでいたような内容ではないことが分っただけでも収穫はありました

20190723ボヴァリー夫人s

 

 

tag : #読書 #ボヴァリー夫人 #地方風俗 #ギュスターヴフローベル #新潮社 #世界文学全集

おうち映画(海外)を5本

500ページの夢の束」

原題 PLEASE STAND BY

2017年 アメリカ

【スターチャンネル BS10

 

「スター・トレック」シリーズのコアなファンでグループホームに暮らす自閉症のウェンディ(ダコタ・ファニング)がスター・トレックの脚本コンテストが開かれることを知り渾身の一作を書き上げるのですが郵送では締め切りに間に合わないことに気づき愛犬ビートを連れハリウッドのパラマウントピクチャーズ社を目指して旅に出ます

その旅の中で少しずつ成長していくウェンディと彼女を温かく見守る人々の姿を描くハートウォーミングな物語です

 

ウェンディのリュック、愛犬の服、クリンゴン語を話す警官、ソーシャルワーカーのスコッティ(トニー・コレット)と会話のきっかけに使われるホイッスルのメロディ(インタコムですよね?)etc

原題はスタトレなら「待機せよ」

スタトレファンにはニンマリなシーンの連続で楽しい事この上なし!(^^)!

 

それはさておき、ダコタ・ファニングの演技が素晴らしかったです

外見からは分かりにくい、内面に抱えるものを上手く表現できない辛さ、苦しさが彼女の演技から伝わってきました

スタトレの登場人物、スポック、データ、セブンら、感情の扱いに悩むキャラクターに重なる部分が多かったのもわかりやすさの一助になったかもしれません ← 結局スタトレに戻るw

20200329_500ページの夢の束

 

 

 

 

「フィラデルフィア・エクスペリメント」

原題 THE PHLADELPHIA EXPERIMENT

1984年 アメリカ

【シネフィルWOWOW

 

第二次大戦中にアメリカ海軍で実際に行われていたという艦船を敵のレーダーから姿を消す“フィラデルフィア実験”に着想を得て作られた作品です

 

実験は失敗し実験機械のすぐ近くにいた親友同士の二人の水兵、ディヴィッド(マイケル・パレ)とジム(ボビー・ディ・チッコ)が1943年から1984年にタイムスリップしてしまいます

1984年で知り合った女性、アリソン(ナンシー・アレン)の協力もあり、ジムは元の時空に戻ることが出来ましたが、ディヴィッドはそのまま1984年に留まってアリソンと生きることにします

 

43年に戻ったジムは驚きの体験を周囲に理解してもらえず口を閉ざしその記憶を心の奥深くに閉って生きてきました

なので84年でディヴィッドが年老いたジムを訪ねますがけんもほろろに追い返されてしまいます

ジムの心情も理解できて切なかったです

でも、もう一度二人が話し合えて旧交を温められたら素敵と思いました

タイムスリップものとしてはそこそこ面白かったですがB級かな

脚本を練り直して現代の技術でリメイクしたらもっと良い作品が出来上がるかもしれません^^

20200329フィラデルフィアエクスペリメント

 

 

 

 

7番房の奇跡」

原題 MIRACLE IN CELL NO.7

2013年 韓国

Netflix

 

知的年齢6歳の父親、ヨング(リュ・スンリョン)としっかり者のひとり娘、イェスン(カル・ソウォン)は貧しくも幸せな毎日を送っていました

ところがある日、ヨングが警察幹部の娘を誘拐、殺害したとして誤認逮捕されてしまいます

ヨングが収監された7番房の仲間たちは彼とイェスンを会わせるため様々な方策を巡らせます

 

ドリフのコントみたくあり得ない展開に笑い、父と娘の絆に警察の内幕も絡んできてミステリー色も少々

お涙頂戴韓国映画と分かっていても子役の名演技に何度も泣き笑いました

 20200329_7番房の奇跡

 

 

 

「プリティ・ウーマン」

原題 PRETTY WOMAN

1990年 アメリカ

BSプレミアム】

 

ウォール街きっての実業家ルイス(リチャード・ギア)が気まぐれに一週間のアシスタント契約を結んだコールガールのビビアン(ジュリア・ロバーツ)

彼女は瞬く間にエレガントな女性に変身し、その美しさと勝気な性格にルイスは次第に心魅かれていきます

 

ベタなシンデララストーリーです

ジュリア・ロバーツの魅力ですね~滅茶苦茶可愛らしかったです

そして引き立て役ですがリチャード・ギアも素敵でした

20200329プリティウーマン 

 

 

 

「マネーショート 華麗なる大逆転」

原題 THE BIG SHORT

2015年 アメリカ

Netflix

 

リーマンショック以前に経済破綻の可能性に気づいた金融マンたちの実話を描きます

 

アメリカ金融界の闇と戦った熱き男たちのやり取りに興奮しました

実のところきちんと理解出来ていなかったリーマンショックについて

経済のお勉強をさせていただきました

ただね、アメリカで仕事や住宅を失い路頭に迷った多くの一般人を思うと邦題の“華麗なる大逆転”にはかなり不満です!

20200329マネーショート

 

tag : #映画 #洋画

遠田潤子「カラヴィンカ」

角川文庫

201710月 初版発行

解説・大矢博子

415

 

 

歌詞のない旋律を母音のみで歌うヴォカリーズの歌手として絶大な人気を誇る実菓子

彼女の自伝インタビューの相手として指名されたのは、売れないギタリストの青鹿多門

彼は、実果子と幼い頃同じ家で育ち、結婚していた相手が亡兄・青鹿不動という因縁のある若者でした

さらにインタビューの場所は、かつて2人が暮らしていた山に囲まれた小さな盆地にある多門の実家でした

 

地方の山村にあった藤屋と斧屋という二軒の旧家

多門は藤屋の次男、実菓子は当時は既に没落して住む人もいなかった斧屋の孫娘で、多門の父親が実果子とその母親を藤屋の離れで面倒みていたのでした

とくれば横溝正史の世界を期待しましたが…

 

山村に蔓延る旧弊、藤屋と斧屋の確執、実果子をめぐる悍ましく哀しい出来事

現代的といえばそうなのですが、期待したほどではなく肩透かしをくらった感じです

 

よくわからないながら後味の悪さだけが残る作品でした

 

YouTubeで作中に出てくるヴォカリーズ、ラフマニノフ「十四の歌曲」を聴いてみましたが、実果子に結びつかず…

それも良くなかったかもしれませんネ

 20190723カラヴィンカs

tag : #読書 #遠田潤子 #カラヴィンカ #角川文庫

おうち映画(日本)を5本

「響-HIBIKI-」

2018

【日本映画専門チャンネル】

 

突如として文壇に現れた15歳の作家・鮎喰響(平手友梨奈)が様々な人々に影響を与える様を描きます

 

天才と呼ばれる人間はおおよそ周囲に理解されず辛い思いをするものです

本作の響は、そんなことにはお構いなし

自分が信じるものに向かってひたすら突き進み、相手が大人であろうと権力者であろうと『嘘』『偽物』に対しては徹底的に戦います

始めのうちは響のキャラについていけず何度も途中で止めようかと思いましたが題材が本や小説なので、もう少し、もう少し、と観続けていたら知らぬ間にどっぷり響の世界に浸かっていました

最後はスッキリ、爽快でした

出版業界、書店、書き手、そして読み手である我々への様々な問題提議も含まれた秀作と思います

 

平手友梨奈さんが素晴らしかったです

共演の名だたる実力派男優陣を見事に蹴散らしてくれました

彼女以外にはこれほどまで強烈な役を演じられる若手女優はいないのでは?

20200328響 

 

 

 

「不気味なものの肌に触れる」

2014

【日本映画専門チャンネル】

 

父を亡くした千尋(染谷将太)は腹違いの兄・斗吾(渋川清彦)とその恋人・美里(瀬戸夏実)の元で暮らすことになります

斗吾と美里は千尋を温かく迎え入れてくれますが孤独感に苛まれる千尋は同級生の直也(石田法嗣)とのダンスの練習にのめり込んでいきます

 

不穏な空気に満ちた独特な雰囲気の作品でした

千尋と斗吾の友情か愛情かよくわからない関係、若者特有の苛立ちや不安、そして破滅

理解できなくてもいいと言われたら楽に観ることができそうな作品でした

20200328不気味なものの肌にふれる

 

 

 

 

THE DEPTHS

2010

【日本映画専門チャンネル】

 

友人の結婚式に列席するため韓国からやってきたカメラマンのペ・ファン(キム・ミンジュン)

式の最中に花嫁が花婿とは別の人(女性)とタクシーで立ち去る現場に居合わせたぺがたまたま通りかかった青年・リュウ(石田法嗣)を撮影

現像した写真を見てリュウにモデルとしての魅力を感じていたぺ・ファンはたまたま訪れた再会のチャンスを喜びます

 

男娼としてその日暮らしのリュウは客を死なせたことから組織に追われる身となり、ぺ・ファンを頼って韓国へ連れて行ってもらおうとします

ぺ・ファンはリュウに、韓国へ連れて行くにあたり覚悟や誠実さを求めるのですが…

 

最初から最後まで息苦しさの漂う内容でしたが、ラストの描き方が素晴らしかったです

それぞれ別のタクシーの後部座席に座ったぺとリュウが一瞬視線を合わすものの道路の分岐で離れていくのですが、どうしても同じ道には進めない二人を象徴しているようで印象的でした

20200328_THE_DEPTHS.jpg

 

 

 

 

「日輪の遺産」

2011

【チャンネルNECO

 

原作 浅田次郎

 

昭和20年(1945年)810

帝国陸軍の真柴少佐(堺雅人)は、戦後日本の復興資金として使用する目的で、陸軍が奪取した900億円ものマッカーサーの財宝を陸軍工場へ移送、隠匿せよとの密命を受けます

小泉中尉(福士誠治)や望月曹長(中村獅童)、そして勤労動員として呼集された20人の少女たちとともに任務を遂行するのですが…

 

優しい担任の先生(ユースケ・サンタマリア)と健気な少女たちの無垢な姿、彼女たちの末路に悩み苦しむ真柴や小泉に何度も泣かされました

辛い体験を心に秘めて戦後を逞しく生き抜いた望月=中村獅童さんが良かったです

少女たちの中に目立って美しい子がいると思ったら土屋太鳳さんでした^^

 

原作がそうなのかしら?

語り部に少女たちの生き残り(八千草薫)や当時のマッカーサーの通訳(ミッキー・カーチス)を配する手法で多角度からこの『事件』を描けており見事と思いました

20200328日輪の遺産

 

 

 

 

「この世で俺/僕だけ」

2013

【チャンネルNECO

 

街の利権を巡る偽装誘拐事件に巻き込まれてしまった元バンドマンで今はしがない中年サラリーマン(マキタスポーツ)と警察官の父親へ屈折した思いを抱く不良高校生(池松壮亮)の逃避行を描きます

 

軽めの間の抜けた話かと思いきや想像以上に重い内容でした

マキタスポーツさんからは幼い我が子を亡くした記憶から逃れられない辛さが、池松壮亮さんのボソボソと喋る姿からは切ないほど父親を求めている心の内が伝わってきます

終盤の2人の乱闘シーンは見どころのひとつです

全体には雑な作りかと思いますが、マキタスポーツ&池松壮亮でラストはほっこり温かな気持ちになれました

20200328この世で俺_僕だけ

 

 

tag : #映画 #邦画

イアン・マキューアン「贖罪」

訳・小山太一

新潮社

20034月 発行

200311月 3

439

 

映画「つぐない」を観て読みたかった原作

キーラ・ナイトレイとシアーシャ・ローナンで脳内再生しながら読みました

 

2次大戦開戦前の1935年の夏、地方の旧家に暮らす13歳の少女、ブライオニー・タリス

父親は仕事で不在、母親は持病の頭痛で伏せがちな中、休暇で帰省してくる兄とその友人、両親の離婚で一時的に滞在することになった従兄弟たち、姉セシーリアと使用人の息子で幼馴染のロビーらとの夕食会が始まります

そんな中で起きたある事件

ブライオニーの虚偽証言により、互いの気持ちを確認したばかりのセシーリアとロビーは残酷にも引き裂かれてしまいます

時が経ち、舞台は第2次大戦時下へ

新米看護師となったブライオニーと戦地に赴いたロビーの日々が描かれます

戦時下の描写は大変辛い内容ですが、この部分があるからこそ、やがて小説家となる一人の才能溢れる少女の誤解、思い込み、嫉妬が引き起こした悲劇を描いたメロドラマに終わらせず、奥深い物語に仕上がっていると思いました

 

ブライオニーの贖罪はありえたのか?

それは最後の3頁でようやくわかります

 

長い物語でしたが、読み終えた満足感でいっぱいです

20190727贖罪s

 

 

tag : #読書 #贖罪 #イアンマキューアン #新潮社

おうち映画(海外)を5本

17歳」

原題 JEUNE&JOLIE

2013年 フランス

Netflix

 

パリの名門高校に通うイザベル(マリーヌ・ヴァクト)17

家族でヴァカンスを過ごしたリゾート地でドイツ人の若者と一夜を共にしますが、パリに戻る車内から彼を見つけても平気で知らんぷりをし弟から呆れられます

ある日、学校の前で見知らぬ男に声を掛けられ、興味を持ったイザベルはSNSに登録し年齢を偽って売春を始めます

最初の客で祖父ほどの年齢にもなるジョルジュがホテルで心臓発作で急死したことをきっかけに売春が家族の知るところとなります

イザベルと弟の会話があけすけで際どいのに驚き

母親はイザベルの行動が理解出来ないし、イザベル自身に売春行為を後悔する様子も無く、さらに継父を誘惑するような素振りも見せ、同級生との恋も長続きしません

17歳にして彼女をコントロール出来る男性はこの世に存在しないのでは?

 

本作を観ようと思ったのは出演者にシャーロット・ランプリングの名前を見たからですが、待てど暮らせど登場せず見間違いだったかと思い始めた最後の最後にようやく、ジョルジュの妻・アリス役で姿を見せてくれました

原題の『若さと美しさ』はアリスがイザベルに語る言葉です←キツイよね( ;;)

流石、貫禄の演技でした

マリーヌ・ヴァクトもランプリング相手によく頑張ったと思います

 

結局、イザベルの行動や家族像が理解できずフランソワーズ・オゾン監督作品では最も苦手かも

( ;;)

20200315_17歳


20200315_17歳1  20200315_17歳2

 

 

 

 

「セイント」

原題 THE SAINT

1997年 アメリカ

【シネフィルWOWOW

 

香港の施設で育った少年が長じて聖人の名を騙った12人の男に変装、神出鬼没の怪盗の活躍を描きます

1997年制作なので当時のハイテクが現在ではローテクなのは致し方の無い事

そこを差し引いてもそこそこ面白かったです

聖書に登場する12人の聖人がどのような人物か知っていればもっと楽しめたかもしれません

20200315セイント

 

 

 

 

「アバウト・ア・ボーイ」

原題 ABOUT A BOY

2002年 イギリス、アメリカ、フランス、ドイツ

BSプレミアム】

 

親の遺産で暮らす38歳、無職、独身のウィル(ヒュー・グラント)

苦手なものは“責任”

ところが、情緒不安定の母親と2人暮らしの苛められっ子、マーカス(ニコラス・ホルト)・12歳と出会ったことで人生観が変わっていきます

コメディ&心温まるヒューマンドラマ

ヒュー・グラントがはまり役でした

ま、そんな程度でしたケド

20200315アバウトアボーイ

 

 

 

「イエスタディ」

原題 BEATLES

2014年 ノルウェイ

【スターチャンネル BS10

 

1960年代の北欧ノルウェイ・オスロを舞台にビートルズに憧れてバンドを結成した4人の少年、キム、セブ、グンナー、オーラの友情と恋を描いた青春ドラマ

 

彼らがバンドとして成功する?挫折する?物語かと思いきや少し違う内容でした

悩み多き主人公のキムですが、バンド仲間であるオスロの3人とロンドンの4人(ザ・ビートルズのメンバーのこと)のお陰で自分の“声”を見つけることが出来ました

大らかに優しい目線で彼らを見守りつつ、ラストには自然に微笑みが湧き上がるような作品でした

20200315イエスタディ

 

 

 

「ローズの秘密の頁」

原題 THE SECRET SCRIPTURE

2016年 アイルランド

【スターチャンネル BS10

 

取り壊しが決まった精神病院から転院する患者たちを診察するため病院を訪れた精神科医のスティーブン(エリック・バナ)は、赤ん坊殺しの罪で精神障害犯罪者として40年もの間収容されている老女ローズ(バネッサ・レッドグレーブ)を看ることになります

彼女は赤ん坊殺しの罪を否認し続け、大切にしている聖書の中に密かに日記を書き綴っており、スティーブンに自分の人生を語り始めるのでした

 

宗教や思想の違う人間を阻害していた不幸な時代だった、と過去形では済ませられない不寛容がまかり通る現代社会への痛烈な批判を、赤ん坊殺しが事実だったのかを解き明かすミステリーや、若き日のローズ(ルーニー・マーラー)の切ないラブストーリーを織り交ぜて描いていきます

我が子を待ち続けたローズの強さに感動、ラストでは涙が止まりませんでした

もしかして?と気づいたのが終盤でさらに感動が大きくなったのが幸いしたかもしれません

 

若き日のローズを精神病院に入れた神父が背負った十字架の重さは相当なものだったかと…

20200315ローズの秘密の頁1  20200315ローズの秘密の頁2

 

 

tag : #映画 #洋画

高田郁「花散らしの雨 みをつくし料理帖」

ハルキ文庫

200910月 第1刷発行

2017年 2月 第38刷発行

288

 

みをつくし料理帖シリーズ第2

 

俎橋から ―― ほろにが蕗ご飯

花散らしの雨 ―― こぼれ梅

一粒符 ―― なめらか葛饅頭

銀菊 ―― 忍び瓜

 

元は神田御台所町にあったのが付け火で焼失し九段坂下、俎橋近くに移った「つる家」

澪と芳は住まいの長屋から歩いて1時間をかけて“通勤”しています

目次の次の頁に載っている簡単な地図を何度も見直したり、以前東京で参加した神田川クルーズで船から見上げた俎橋を思い出しつつ読みました

 

変わらず続く登龍楼の嫌がらせ、幼馴染で今は吉原のあさひ太夫となった野江の大怪我、澪が暮らす長屋の隣人親子の麻疹騒動、店の移転後ご無沙汰だった浪人・小松原との再会

笑いあり涙あり人情あり、ハラハラドキドキの連続であっという間に読了

 

長屋の隣人の主人が、仕事で出かけなければならない自分の代わりに懸命に妻と息子を看病してくれた澪と芳への思いを恢復した息子に言い含めます

「良いか、太一。忘れるんじゃねぇぞ。ご尞さんと澪ちゃん、あのふたりがおっ母に…俺たちにしてくれたことを、決してわすれるんじゃねぇぞ」

ここは思わずもらい泣きをしてしまいました

人は人と助け合いながら生きていくものなのですよね

 

3弾も楽しみです♪


20190727花散らしの雨s

 

tag : #読書 #高田郁 #みをつくし料理帖 #花散らしの雨 #ハルキ文庫

青木雨彦「よせばいいのに」

講談社文庫

19873月 第1刷発行

解説・佐藤綾子

285

 

さりげない語り調の文体の中に人間界の面白みと悲しみをソフト&コミカルに表現する青木センセイ

男の言い訳、女性への思いやりがほのぼのと見えてきます

が、しかし、如何せん古い

令和の今、読み返してみると昭和の終りに書かれた本書の内容は女性には不愉快に感じるところが多々あり、受容れられないのではないかと思いました

無責任な話ですが、購入した当時(多分20代後半)に自分がどんな感想を持ったのか、面白く読んだのか、不愉快だったのか、全く覚えていません(^_^;)

 

あとがきより

男性、女性のほかに、もうひとつ、知性という性があって、それが中年

そういう目で男性のこと、女性のことを書きたい

それが、自分に対するないものねだりであることは百も承知だ

が、人間なんて、自分に対するないものねだりで生きていくんじゃなかろうか

 

確かにそうかも^^

 20190723よせばいいのにs

 

tag : #読書 #青木雨彦 #よせばいいのに #講談社文庫

TVドラマ「プラージュ~訳ありばかりのシェアハウス~」

2017

連続ドラマW

5

【シネフィルWOWOW

 

原作 誉田哲也

 

旅行代理店の冴えない営業マン・貴生(星野源)は仕事も恋も失敗続き

憂さ晴らしに飲みに行った店で知り合った男たちの部屋でよく分からないまま覚せい剤を打たれ、乗り込んできた警察官に逮捕されてしまいます

執行猶予付きの判決を受け自宅に戻るものの、会社からは解雇、住んでいたマンションが火事に…

焼け出された貴生が辿り着いたのは潤子(石田ゆり子)がオーナーを務める「プラージュ」という名のちょっと変わったシェアハウスでした

1階のカフェでアルバイトをしながら再就職先を探す貴生ですが思ったようにはいかず落ち込む日々が続くのでした

 

徐々に分かってくるのはプラージュの住民全員が過去に犯罪に関わった経験があるということ

法と社会、加害者と被害者、悪と正義を対比させながら貴生やプラージュに暮らす人々が不器用ながら力を合わせて立ち上がっていく姿を描いていきます

 

星野源さん以外に訳あり住民を演じるのは、仲里依紗さん、眞島秀和さん、中村ゆりさん、渋川清彦さん、そして俳優初挑戦のスガシカオさんと個性豊かな面々です

 

プラージュの住民たちはマスコミに過去を暴かれ顔を晒され大変に辛い思いをします

今、コロナ禍中に世界中で謂れのない差別を受けている多くの方々を思いました

人間とはなんと残酷な生き物なのでしょう

星野源さん演じる貴生を始め、彼らは意図して犯罪者になったわけではありません

どうしてそこまで慮ることのできない人が多いのでしょう

悲しいことです

 

毎回、冒頭に流れるプラージュの廊下と天井、各部屋(扉は無くカーテンのみ)の映像から網走刑務所-網走に限らず-を連想したのは私だけかな?

 20200416プラージュ2


20200416プラージュ1


20200416プラージュ3



 

tag : #テレビドラマ #連続ドラマW #プラージュ #誉田哲也

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